2017-01-01から1年間の記事一覧

松尾豊『人工知能は人間を超えるか』

(KADOKAWA、2015.3) 近年、人工知能の研究がすすんだことで、人間の職がなくなるのでは?(働かずに暮らせたらそれでいいじゃん)とか、人間よりずっと賢い(とは?)人工知能ができてしまうのでは?(もしできたとしてなにか問題があるの??)といった話…

山口謠司『日本語を作った男:上田万年とその時代』

今の私たちが使っている日本語の書き言葉は、明治時代後半の言文一致運動にその一つの源流がある。これは、「自然に変化してこうなったものではなく、「作られた」日本語である」。タイトルにある上田万年(1867(慶応3年)ー1937(昭和12年))は、その時代に東大…

でも歌でなくてもよかったということ鴨川を来ていつか言ったね

でも歌でなくてもよかったということ鴨川を来ていつか言ったね (でもきみでなくてもよかったということ暮れる川辺でいつか話そう/山中千瀬) * 会わなくても元気だったらいいけどな 水たまり雨粒でいそがしい/永井祐 背の高いあなたの日々へ降る雨は(元…

洞田明子の〈私〉

中野サンプラザに行くときはほとんど、カフェオレのせいでお腹の調子が悪くなっている気がする。2月25日の洞田の批評会に行って、すごく面白かったので、その会の話の部分や私が考えたことの話をします。 (以下発言と書きつつ誰のと明示しないものはみんな…

言語学と短歌

卒業論文を書いた。言語学の語用論という分野、関連性理論について。語用論というのは、言語と実際の文脈との関係、どのようにして人は話し手の意味しようとしていることを理解しているのか、ということを領域としている分野だ。あとで要旨をそのままのせる…