春の短歌

散歩しに通る小道の植え込みに花が咲いてて造花みたいだ

 

桜並木の色の濃いとこうすいとこ 見下ろして 目をゆっくりこする

 

傘立てにしまうとちょうどよさそうな高さに花の枝は売られて

 

花びらが降るのをふけにみまちがう薄暮の奥に誰か立ってて

 

八雁2021年5月通巻57号に出したものやや編集